Tomomi NEMOTO

根本 知己

Research Institute for Science, Hokkaido University

ベクトルレーザー光を用いた高速in vivoイメージング技術の高度化と応用

本計画研究班代表者らは、新規ベクトルレーザー光を用いて多光子顕微鏡の超解像化に成功している。さらに、生きたままマウス個体中で脳の透過率を上昇させる方法論も見出した。そこで、本ベクトルレーザー光の技術や生体透徹化法を発展、応用することで、マルチビームスキャン型超高速生体用多光子顕微鏡法を確立し、組織深部での高精度の機能可視化を可能とする。

平成27年度においては、既存のマルチビームスキャン型多光子顕微鏡装置に対して、新規レーザー光源の導入及び、軌道角運動量を与えベクトル化するための空間光変調器の製作を目的とし、そのための新規光学系の設計と構築を行う。この際、透徹化した生きたマウス脳を標準サンプルとし、光学的な収差、視差等の解析を進める。さらに平成28年度以降には、透徹化した生体組織内でのベクトル光の伝搬特性を解析し、生体深部での蛍光や高次高調波による深部解像能を向上させる。最終的にはベクトルビームを駆使した分子配向イメージングや生体分子動態の高精度解析を多様な組織で可能とする。

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